最近、世界的規模で禁煙運動が進んでいますが、日本は先進諸国の中でも喫煙率が高く（60％）問題となっています。しかし、公共施設・交通機関・飲食店など多くの場所で禁煙が広がってきており国民の意識も高まりつつあります。 喫煙者はタバコ税収に貢献していると主張しますが、実はタバコ税収2兆8000億円に対し5兆6000億円の医療経済損失などが発生し、タバコ1本吸うごとに国が10円損をしている計算です。 今までは、タバコの健康被害について正確な情報が伝えられていませんでしたが最近ようやくその凄まじい毒性が理解されるようになってきました。タバコを１本吸うと1日に必要なビタミンＣの半分が失われて、体力の維持に不可欠な筋肉の合成にも影響があります。喫煙は、呼吸器系に甚大な被害をもたらし、酸素の摂取能力も落ち（全身持久力の低下）心臓・血管系を痛めるため運動してもその効果が打ち消されてしまいます。当然、癌発生率は上がりタバコ１本吸うと寿命が５分ほど縮まるとさえ言われています。健康の維持増進どころではありません。まさしく、喫煙はゆるやかな自殺行為です。 喫煙者の方、下手な健康法よりまず禁煙です。非喫煙者の方、タバコから立ち上がる煙を吸わない（受動喫煙の防止）ことが何より肝心です。タバコに甘い日本社会から煙が消え、健康的な生活ができる日が待ち遠しいものです。

健康運動指導士　横田 臣博