ある人は、田舎よりも都会の年配の方が元気だと言います。 都会は、空気も悪くストレスなど心身に悪影響を及ぼします。しかし、都会の生活では、基本的に車は使いませんし、自転車も乗りづらい状況にあり、日常的に徒歩と電車で移動することになります。近くの駅まで歩き、階段の上り下りを繰り返すわけです。ゆっくりと歩いていると、忙しい都会人の流れの妨げになりますから、速く歩かなければなりません。街並みでは、先々の動向を察知しなければならないため、視線が遠くにあり背筋がピンと伸びています。人も多く、ある意味で刺激があるともいえます。都会は危険が一杯ですから、様々なことに注意をしながら、頭を使い生活をしなければいけなりません。 一方、田舎では交通が不便なため、ちょっとした買い物やお出かけでも車や自転車に乗りますから、意外と体を使わないのかも知れません。のんびりと暮らすことは良いことですが、とりたてて打ち込むものがなければ暇な生活になり、神経が刺激されることもなく、ボケるかも知れません。 都会の生活では、否が応でも体や頭を使わされ、そのことが心身の老化を遅らせることにもなるのでしょう。 下手な健康法よりも、適度な刺激と運動が日常生活に組み込まれた生活パターンを毎日実行する方が良いようです。都会暮しが良いことばかりとは言いませんが、部分的に都会暮しを真似てみることも意味があるかも知れません。

健康運動指導士　横田 臣博