第ご存知のとおりストレッチングは柔軟性を高めるものですが、中にはやせるための運動と勘違いしている人もいるようです。ストレッチングの効果は「筋肉・腱・皮膚が伸びやすくなる」「関節の可動範囲が広がり、運動がスムースにできるようになる」「運動後の疲労回復促進」「筋肉・腱の障害防止」などです。

やり方は伸ばしたい部分（筋肉）を「ピーンと引っ張られる感じ」までゆっくりと引き伸ばし、30秒程度そのままにしておきます。決して「どこまで伸ばす」、「右側と同じように左も伸ばす」とか数量的な目安をつけないこと。あくまでも背伸びをしたときのように「ああ気持ちいい」という感覚を伸ばしたい部分に感じ続けることです。

筋肉は力をかけて急激に伸ばそうとすると反発して逆に縮もうとします。外力が強ければ筋肉や腱が切れます。筋肉の反発作用を引き起こさないよう、ゆっくりと伸ばして、その状態で止めておくと筋肉の柔軟性が高まります。筋肉がリラックスした状態で引き伸ばしてやることがポイントなので、ストレッチングを行う前に軽くマッサージをするとか散歩などで体を温めておくと効果的です。

ストレッチングは形だけ真似ても効果はありません。正しいやり方で、気長にストレッチングをし続けて、しなやかな体の動きを引き出してください。何か毎日の気持ちが変わってくるかもしれません。

健康運動指導士　横田 臣博